「一里塚」と「庚申塔」は何が違うのか
街道沿いや辻に古い石造物を見かけたとき、 一里塚(いちりづか)と庚申塔(こうしんとう)を混同することがあります。
見た目が似ている場合もありますが、目的は大きく異なります。
一里塚は「距離の目印」
一里塚は、街道に一里(約4km)ごとに設けられた距離の目印です。
・江戸幕府が街道整備の一環として設置したとされる制度上の施設
・塚(土を盛った小山)の上に木を植えた形が基本
・信仰の対象ではない
→ 一里塚とは
庚申塔は「信仰の対象」
庚申塔は、庚申信仰にもとづいて建てられた石塔です。
・庚申の日の夜に営まれた「庚申待(こうしんまち)」という信仰行事に関連する
・三猿や青面金剛(しょうめんこんごう)などの図像が彫られていることが多い
・現在も手を合わせる対象として扱われている場合がある
見分け方のポイント
| 一里塚 | 庚申塔 | |
|---|---|---|
| 目的 | 距離の目印(制度) | 信仰の対象 |
| 形 | 土を盛った塚、木を植える | 石塔、図像が彫られる |
| 現存の姿 | 塚が失われ石碑だけの例が多い | 石塔そのものが残る例が多い |
両方とも街道沿いに設置される点は共通しているため、 同じ場所に両方が残っている例もあります。
まとめ
- 一里塚は距離の目印、庚申塔は信仰の対象という違いがある
- 庚申塔には三猿などの図像が彫られていることが多い
- 街道沿いという設置場所が共通するため、並んで残る例もある